クレイトン・カーショーが今シーズン限りで引退することを発表した。
ドジャース一筋17年、222勝を挙げて数々の記録を作ってきました。
その功績やエピソードについてまとめてみました。
カーショーのドジャースでの活躍
クレイトン・カーショーが2025年シーズンを最後にユニフォームを脱ぎました。ドジャース一筋18年。ずっとマウンドに立ち続け、勝利を追い求めるその背中は、私たちファンにとって希望そのものでした。
ラストシーズンのカーショーは、決して全盛期の圧倒的な支配力ではなかったかもしれません。それでも20試合に先発し、防御率3.53、10勝2敗という数字を残しました。最後の最後までチームを勝利に導く姿は、「やっぱりカーショーはエースだ」と思わせてくれるものでした。
彼の通算成績を見れば、222勝96敗、防御率2.54、3039奪三振。数字だけでも眩しいほどの輝きを放っています。でも、私たちファンが本当に覚えているのは、その数字の裏にあるエピソードや感情なのです。2014年のサイ・ヤング賞とMVPの同時受賞、ノーヒットノーランを達成した日の興奮、そして2020年に悲願のワールドシリーズを勝ち取った瞬間。何度も何度も心を震わせてくれました。
強烈な闘志でベンチや仲間を鼓舞し、ときには激しく感情をあらわにした姿も忘れられません。それは勝利への執念そのものであり、ドジャースというチームを前に進める大きな力でした。2017年のワールドシリーズではサイン盗み事件の渦中に立たされ、ヒューストンで味わった苦しみを語る姿に、彼がどれほど真摯に野球と向き合っていたかを思い知らされました。
そしてカーショーの魅力は、野球だけにとどまりません。家族を大切にし、父としての日常を語る姿に親しみを覚え、妻エレンさんと続けてきたアフリカでのチャリティ活動には心を打たれました。グラウンドの上では恐るべき勝負師でありながら、フィールドを離れれば温かい父であり、誠実な人間であること。そんな二面性こそが、カーショーを「特別な存在」にしていたのだと思います。
カーショーの経歴
レイトン・カーショーの年度別成績(2024年まで)。
2025年の最新成績は下段に追加しています。
通算成績(2025年終了時点 ※雑誌・公式サイト集計より)
- 勝利:222
- 敗戦:96
- 防御率:2.54
- 奪三振:3,039
2025年9月19日現在
主な成績ハイライト
- 2014年6月18日 ロッキーズ戦でノーヒットノーラン(15奪三振・四球ゼロ、準完全試合)。
- 2020年 ワールドシリーズ初優勝(ドジャース在籍13年目、悲願達成)。
- 2014年 サイ・ヤング賞&MVP同時受賞(左腕投手で史上初の快挙)。
- 2025年7月 通算3000奪三振達成(MLB史上20人目、ドジャース球団最多記録)。
- 通算222勝・96敗・防御率2.54、公式記録上歴代トップクラスの左腕(2025年引退時点)。
- 8年連続で防御率2点台以下(2011–2018年)、MLB史を代表する「安定感」。
- 11回のオールスター選出・3度のサイ・ヤング賞受賞・MVP1回・ポストシーズン85.1回で13勝(ドジャース投手記録更新)。
引退会見でのコメントは?
「最後のホーム登板が近づいていたので今が正しい時期だと感じた。実際にエレン(妻)の意見が大きくて、彼女と話し合う中で全てが揃ったと思えた。もちろん、まだ1か月シーズンは残っているし、素晴らしい投手が多いので役割も流動的。ただ、この機会を逃したくなかった。直感的に今だと思えた」
「ただ一番寂しくなるのは、試合に勝った後に味わうあの感覚。勝利を仲間と分かち合うあの瞬間こそが、特別なものだった」
チームメイトとの出来事を話す場面が多く、やはりチームメイトとの別れが一番つらいようです。
まとめ
2025年のオールスターでは「功労者枠」として選ばれ、ファンと仲間に祝福される姿に胸が熱くなりました。そして引退会見で彼が語った「心は平和だ」という言葉。あの一言で、ファンもようやく安心できたのではないでしょうか。全てを出し切り、納得のうえでユニフォームを脱いだのだと。
これからのカーショーは、まず家族と過ごす時間を大切にし、チャリティ活動を続けていくといいます。いつか指導者として野球に戻ってくるかもしれませんが、それは今でなくてもいい。彼が選んだ道を、私たちはただ応援するだけです。
背番号22がマウンドに立つ姿は、もう見られないかもしれません。でも、その記憶は消えることはありません。歓喜の瞬間も、悔し涙を流した夜も、すべてがドジャースファンにとって宝物です。
ありがとう、カーショー。あなたは永遠に、私たちのエースです。