江藤拓農林水産相が佐賀市での講演で「私はお米を買ったことがない」と発言し、多くの反感を買っていることが明らかになりました。この発言は、現在日本で問題となっている米価高騰の背景を考えると、特に問題視される内容でした。
問題となった発言の詳細
2025年5月18日に佐賀市で開催された自民党佐賀県連の政治資金パーティー「政経セミナー」での講演で、江藤農水相は高騰が続く米価について「大変責任を感じている」と述べた後、次のように発言しました
「私はコメを買ったことはありません。支援者の方がたくさんくださるので、まさに売るほどある。私の家の食品庫には。」
さらに「(いただいたコメには)わざとじゃないだろうが、いろんなものが混じっている。黒い石とか入っている」とも述べ、備蓄米の精米処理に触れる文脈でこの発言をしました。
何故この発言が話題となるのか?
この発言が問題視されるのには理由が何点かあります!
- 現在の米価高騰問題: 日本では現在、米価の高騰が社会問題となっており、多くの消費者が高い価格でコメを購入せざるを得ない状況にあります。
- 政府の対応の遅れ: 農林水産省は備蓄米を31万トン放出しましたが、価格は下がらず、「流通は難しい。たくさん出せば値段が下がるわけではない」と江藤氏自身が認めています。
- 立場と発言のギャップ: 農林水産相として米価問題に責任を持つ立場でありながら、自身は米を購入する必要がないという発言は、消費者の苦境に対する感覚のずれを示すものと受け取られました。
江藤拓農水相のプロフィール
江藤拓氏は1960年7月1日、宮崎県門川町に生まれました。成城大学経済学部を卒業後、父である江藤隆美衆院議員の秘書を務めました。2003年に衆議院議員に初当選し、現在8期目を務めています。
農林水産政策に長く関わり、第4次安倍第2次改造内閣でも農林水産大臣を務めた経験があります。2024年11月に発足した第2次石破内閣でも農林水産大臣に任命されています。
米価高騰問題の背景はどんなものか?
「令和の米騒動」とも呼ばれる現在の米価高騰問題には複数の要因が絡んでいます
- 流通の目詰まり: 政府が放出した備蓄米の流通に問題があり、3月の2回の入札で放出した約21万トンのうち、4月13日までに小売店に届いたのは1.4%の3018トンのみでした。
- 「消えたコメ」問題: 農水省は「消えたコメ」の調査結果を公表し、生産者で9万トン、卸売業者で3万トン、小売や外食などを含む流通段階で7万トン、前年より合計で19万トン在庫が増えていると説明しました。
- 減反政策の影響: 一部の専門家は、減反政策によって生産量が減り、コメ不足に陥っていることが根本的な原因だと指摘しています。
- 輸入米の活用に関する議論: 財務省は輸入米の活用拡大を提言しましたが、江藤農水相は「(輸入米の運用は)基本は変わらない」と述べ、否定的な見解を示しています。
世間の反応は?
この江藤農水大臣は不適格な人物と思える。 この米価格高騰問題から責任者としての発言が不適当な事が多かったが、また、やっている。 これは、米の話の問題よりもそんなに支援者から沢山の米を貰っているのなら、贈収賄ではないかと思う。 ホントにこの二世議員は大丈夫かなと思ってしまう。
本当にこの国の政治家は日本人の為に政治をしてるのだろうか? 全ての物が高騰し税金や社会保障費で半分が消える。 手取りはいくら企業が頑張って賃金を上げても一向に増えないまま。 それに対してなんら危機感も感じず自分達のバッヂの事しか頭にない。 もうここで国民が目覚めて動かないと延々と搾取されて続けるだけ。 選挙に行きましょう!
支援者の方から米をもらっているというのは、選挙区内の人から(米という)寄付をもらっていることになるのではないか。だとすれば公職選挙法違反にていしょくするかのうせいがあるのではないか。 「売るぐらいある」を曲解すれば、(賄賂として)物でもらって転売してお金を受け取ることも可能になるのではないか。
この発言が示す問題点何か?
江藤農水相の発言は、以下のような点で問題があると考えられます
- 国民感情への配慮の欠如: 多くの国民が米価高騰に苦しむ中での発言は、感情的な反発を招きました。
- 政治家としての感覚のずれ: 政治家、特に農林水産相として、農業政策と消費者の視点の両方を理解すべき立場にあるにもかかわらず、一般消費者の実感とかけ離れた状況を無意識に表明してしまいました。
- 説明責任の不足: 米価高騰対策の責任者としての説明が不十分なまま、自身の特殊な状況に言及したことが、問題解決への本気度を疑問視させる結果となりました。
今回の発言を機に、米価高騰問題への対応だけでなく、農林水産行政と国民の距離感についても議論が深まることが望まれます。